5月(No346)

346.jpg 諏訪湖は「里湖(さとうみ)」である。
 私の父は戦争帰りの漁師だった。私は幼き頃、父の漁舟で諏訪湖にでることがうれしかった。父の舟で刺し網漁の手伝い、小中学校夏休みは舟遊び、水泳、貝取り、蜻蛉取り、凍てつく諏訪湖ではスケート、氷上魚取りなどとにかく楽しかった。
 私にとって、生まれたときから諏訪湖があり、生活の源であった。
 5月、塩嶺峠越えに沈む夕陽は波うつ諏訪湖に映え、たそがれが「大四手網」を呑み込もうとしている。
 かつての諏訪湖畔には大四手網が並び、溢れていた。そして、大四手網から魚の跳ねる飛沫と興奮がこだましていた。そのような人気漁法も廃れ、シーズン(4月から7月)になれば仕掛けられるものの栄枯盛衰の常、現在は河川も含めわずかに7箇所になってしまった。
 それにしても、諏訪湖は淋しくなった。
里湖とは「人里近くにあり、人々の生活に結びつき、人を癒し、かつ愛され、日本の原風景ともいえるごく普通の景色、四季折々の表情を豊かにもつ自然湖である」

写真/文:伊藤 邦美さん

将来の諏訪地域の産業ビジョンを形成する上で重要となる人材の育成を目指して、平成20年11月から当所らで実施してきた人材育成講座すわ地域「おこし塾」が修了し、受講者14名が検討してきた3つの地域振興プランを発表した。

すわ地域おこし塾が3つの地域振興プランを作成

 すわ地域「おこし塾」は、当所と法政大学、信州大学が地域活性化の人材育成を目的として、諏訪地域の社会人向けに受講者を募集。地域振興プランの作成を目指し、平成20年11月から毎週、専門の講師から先進事例や理論を学んできた。
 1年半の講義を終えた3月29日にRAKO華乃井ホテルで修了式を行い、①街中のにぎわい、②観光振興、③製造業の高度化をテーマに作成した地域振興プランを発表した。
 諏訪市長をはじめ各地域行政担当者等を招き、14人の受講者が実際に検討した3つの地域振興プランについて、塾長を務めた尾羽沢准教授(法政大学大学院政策創造研究科)が説明した。

地域振興プランの概要

①街中の賑わい創出

 街中の賑わいを検討してきたグループでは、地域の顔である上諏訪駅周辺の賑わい創出について検討。「愛すべきふるさと、諏訪圏の顔である上諏訪駅周辺に元気とにぎわいをとり戻したい!」と、実地調査や周辺住民にアンケート調査を実施し、様々な角度から現状の問題点を細部にわたって探り、にぎわい創出の手段として「諏訪オープンカフェ(仮称)」を提案した。
おこし塾1.jpg オープンカフェでは4つの機能(図1)を担うため、オープンスペースと学習スペースを提供するのと同時に、地域参加型を実現するために、地場産物・お土産(地元の酒・味噌・寒天・氷餅など)・店舗で出す試作や宣伝のための 試食・販売コーナーを設置。地元の食材を使ったおすすめ
レシピを地域のお母さん達から募集するなど、地域住民とコラボレーションする中で、新しい産品創造を目指す。
 この提案については、今後、詳細なビジネスプランの作成を行い、実現に向けてさらに検討を進める予定となっている。

②観光振興

 観光をテーマに検討してきたグループでは、当地域のSWOT分析(強み・弱み・機会・脅威)により、課題を洗い出し活性化に向けた指針(図2)を作成した。
 切り口となる取組として「偉人探しの旅」や「サイクリング・アドベンチャーランド」、「かたつむりの道」といった独創的な名称で、「冒険や探検」などの好奇心を掻き立て、人をひきつけるプランを提案した。
 これは、今まで個々の観光スポット、観光施設や宿泊施設、歴史的資源などのPRはあっても、地域が一体となって外から人を迎え入れていこうという機運がなかった内向きな地域の姿勢に風穴を開け、諏訪地域の良さを全国に発信することを目指している。
 今後は、運営主体をより明確にし、事業計画書として、現実的な計数計画を入れたプランづくりを検討する。

図2 観光の活性化に向けた指針
1.ネタは小さくも辛抱強く継続することで、観光・コミュニテイへのインパクトが強まる。
2.色々な観光客・住民のニーズに個別対応できるよう、コンピューター管理を導入。
3.6市町村を含む諏訪圏を横断的に連携をする。
4.運営費は受益者負担を原則として、公益性感覚の濃度を高めた。
5.第2次産業の軟化に伴い、サービス経済化の方向へ舵をとる。
6.観光開発は常に地域コミュニテイの発展も考慮することにした。
7.合理的思考が強い地域であるので、文化・芸術面への道を開拓する。

③製造業の高度化

 製造業の高度化をテーマに検討してきたグループでは、精密産業から未来の地域産業を創造するプランについて提案した。
 現状分析と併せて、当地域のものづくり産業発展の歴史を振り返ると同時に、統計資料から工業事業者数や人口予測、高齢化社会の進展といった近い未来を予想。諏訪地域の将来像を描く中で「少子高齢化への対応」を克服するために、解決の方向性として3つの柱(図3)をあげ、「クオリティオブライフの追及」を核とする新たな魅力構築を提案。医療・介護に関する製造業振興を中心に住環境整備、魅力ある都市づくりを目指す『ウェルネスすわモデル』を提案した。

おこし塾3.jpg

 尾羽沢塾長は、修了式のあいさつで、「プランを実現するためには、今後NPOを立ち上げるなど地域での取り組みが必要」と述べ、今年度も引き続き当地域の人材育成に取り組んでいく考えを示した。

すわ地域「おこし塾」から諏訪地域への提言

1.地域の顔である上諏訪駅の大改修
・橋上駅にして東西に改札を
・東西の回遊性を高める
・表示板、案内所機能の充実
・訪れた人が楽しめる駅、駅前に
・まるみつ、スワプラザのリノベーション
・駅前広場の機能・用途の検討
・観光客を意識した空間演出を

2.駅周辺ににぎわいを
・国道沿いや末広町などのシャッター街を、企画コンペ方式などにより活性化
・新規事業者が参入しやすい制度設計(低家賃など)
・おこし塾塾生、NPOなどを中心とした街づくり構想
・コアとしてのオープンカフェの早期実現
・歩いてみたい街、訪れてみたい街、入ってみたい店を演出

3.観光都市「SUWA」の実現
・海外からも訪れてみたい街に
・戦略的なディスティネーション・ビルディング
・徒歩、自転車、公共交通機関で楽しめるネットワークの設計
・サイクリングロードの早期整備、トライアスロン大会の実現可能性検討
・地元観光業者、住民、行政が一体となって「おもてなしの方法論」を研究
・魅力ある遊歩道の官民一体となった整備

4.未来都市「SUWA」の実現
・ウェルネスすわ推進協議会の発足と産学官医工連携コーディネーターの育成
・東バル跡地の高度活用方策の早急な検討
・諏訪製造業のシーズ、現代の社会ニーズをマッチさせた新しいタイプの産業クラスターの形成
・おこし塾製造業班のメンバーなど、若手実務者によるワーキンググループの発足

5.提言実現のために
・おこし塾の継続と人的ネットワークの拡大
・地域おこしを本務として活動するNPOの発足
・NPO職員人件費、運営費の確保
・産官学民の検討協議会の発足
・6市町村それぞれの発展計画の検討と6市町村間の連携・協力

法政大学大学院政策創造研究科 すわ地域おこし塾長 尾羽沢信一 諏訪地域「地力・知力」人材育成講座 最終報告会資料 2010年3月29日より

 学生から社会人へのシフトを図ろうと、当所と労務対策協議会は4月5日、6日の2日間新入社員研修会を開催。10事業所、17名が参加した。 
 研修会では、あいさつやマナーといった基本的な事項をはじめ、会社や組織の中で必要な仕組みやコミュニケーション手法について演習を交えて学んだ。また、最終日には、初心を大切に新たな生活への決意を大切にしようと、3ヶ月後の自分に手紙を送った。

 

会社や組織のルールを新社会人の皆さん

当所は、諏訪市と労務対策協議会と連携し、市内商工業の発展を支える若い力を歓迎する第50回諏訪市新入社員歓迎大会を4月7日、諏訪市文化センターで開催。448名の新社会人を歓迎した。
 式典では、藤森郁男副会頭が「仲間と共に切磋琢磨し、この諏訪市から日本経済、世界経済の発展へと続く扉を未来に押し開けていきましょう。」と激励した。また、昨年入社した先輩の両角荘介さん(㈱ライト光機製作所)がエールを送り、新入社員を代表して小林佳織さん(㈱ヤマト)が「社会人としての責任を自覚し、日々の仕事に励み、地域社会の発展に貢献していきたい」と抱負を述べた。
 記念講演会では、音楽家で国連親善大使の吉田次郎さんが「チームワーク」と題して講演した。

歓迎大会小林さん.jpg

新社会人としての抱負を述べる小林さん

長野技能五輪・アビリンピック2012出場を目標に
若い技能者を育てるチャンスです

 長野県では、技能五輪大会出場レベルの技能修得をめざす方に向けに「スキルアップ講座」を実施します。低料金で専門技能者の育成が行えますので、是非ご利用ください。

技能五輪キャラ06.jpg■技能五輪とは?
 ものづくり・情報・ファッションなどに関する職業の「技能日本一」を競う青年技能者たちの大会です。
 将来の日本を支える技能者を育てることや、「ものづくり」の素晴らしさを知ってもらうことを目的として開催されます。

■競技種目
 ①機械系、②金属系、③電子技術系、④建設・建築系、⑤情報通信系、⑥サービス・ファッション系

■参加資格 23才以下の者

■技能五輪大会に出場するには?(競技種目によって2パターンあります)
①予選会に参加して優秀な成績を収める。
【技能検定による予選会を行う競技種目】機械組立て/機械製図/抜き型/旋盤/フライス盤/構造物鉄工/木型/タイル張り/自動車板金/曲げ板金/電子機器組立て/工場電気設備/左官/家具/建具/フラワー装飾/配管/石工/建築大工/冷凍技術/とび

②各業界団体の主催する技能大会等で優秀な成績を収め、推薦をもらう。
【各業界団体から推薦をもらう競技種目】精密機器組立/メカトロニクス/電気溶接/電工/美容/理容/洋裁/貴金属装身具/洋菓子製造/自動車工/西洋料理/造園/和裁/日本料理/レストランサービス/車体塗装/レンガ積み/ITPCネットワークサポート/情報ネットワーク施工/ウェブデザイン/グラフィックデザイン/情報技術/アニメーター/広告美術/

まずは、スキルアップ講座に参加!

 長野県内の技術専門校や職業訓練校で実施するスキルアップ講座に参加し、技能検定合格を目指します。
*1hあたり278円で受講できます!
 予選会通過後は、参加選手支援助成制度を活用し、国際大会出場も視野に入れた特別訓練を受けることができます。

【お問合わせ先】 長野技能五輪・アビリンピック2012推進協議会・選手育成専門部会
長野県職業能力開発協会 技能五輪担当 電話  026-234-9050 E-mail   noukainagano@navada.or.jp

会員の皆様へ
 会員事業所の皆様におかれましては、ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。平素は当所事業活動に格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
 平成22年度会費につきまして下記の日程で請求いたします。何卒ご理解、ご協力をお願いします。

<銀行振込・窓口でのお支払いの皆様>
・ご請求の時期 平成22年5月20日(木)
・納入締切日 平成22年6月30日(水)
<口座自動振替をご利用の皆様>
・口座自動振替日 平成22年5月20日(木)
*「口座振替のお知らせ」を送付致します。何卒よろしくお願い致します。
【お問合せ先】 諏訪商工会議所・事業推進グループ
 TEL0266-52-2155

2010messe.jpg今年、9年目の開催となる諏訪圏工業メッセが、10月14日から3日間開催されます。同実行委員会は、出展企業の募集を開始しましたので、ご案内します。
 出展に関するご質問等は、下記事務局までお問合せください。

【お問合わせ先】

諏訪圏工業メッセ実行委員会事務局(NPO諏訪圏ものづくり推進機構)
〒392-0023 諏訪市小和田南14-7(諏訪商工会館2F)
TEL 0266-54-2588 FAX0266-54-5133 e-mail:info@suwamesse.jp

諏訪献血ルームからお知らせです。血液は長期間保存することができません。いつでも患者さんに血液をお届けできるよう年間を通じた献血へのご協力をお願いします。現在、特に平日午前中の成分献血が大変不足しています。献血へのご協力を是非お願いします。

 1受付時間
 成分献血  9:00~11:30
           13:00~16:30
 全血献血  9:00~12:00
           13:00~17:00 
  休  日  月曜日・水曜日・
        金曜日・日曜日
 2場  所
  長野県赤十字血液センター
  諏訪出張所
   諏訪市清水3-3840-1
   TEL0266-53-721 

 今回は、御柱祭情報センターで諏訪地域の情報発信をする小林さんです。

 短大卒業後の数年間は商社で働いていました。結婚を機に退職し、しばらくは子育てに専念していました。昨年の5月から御柱祭情報センターで働いています。仕事に慣れるまでは戸惑いもありましたが、今は「自分がやるんだ」という強い気持ちで頑張っています。
諏訪への入り口で

 問い合わせの電話対応が主な仕事です。多くのお客様は、情報センターが「諏訪の観光の入り口」だと思っていらっしゃるようです。旅行会社からの問い合わせや取材の申込みもありますが、特に年配のお客様からの問い合わせが多いです。御柱祭をはじめ、諏訪の観光情報を楽しみにしてお問合せ下さいますので、さらに「諏訪に行きたい」と思っていただけるように、明るく丁寧な対応を心がけています。
また、県内外で御柱祭のプロモーション活動も行ないます。直にお客様と接する機会ですので、旅行先に諏訪を選んでいただけるように積極的にPRしています。資料を送付すると、お礼の電話やお手紙を下さるお客様もいて、とても嬉しいですし励みになります。

感じる熱意

 仕事柄、大総代の方や宮司さんのお話を聞く機会が多く、勉強になります。諏訪大社の偉大さや、氏子の皆さんの熱意を改めて感じています。時には厳しいご意見を頂くこともありますが、観光客に向けてきちんと御柱祭の情報を提供していけば、「伝統ある神事」という形やルールを守りながら、観光客にも観て体感して楽しんで頂けると思っています。先日の山出しでは、大きなトラブルもなく無事に終えることが出来てほっとしました。これからも里曳き、小宮御柱祭と続きますので、引き続き頑張ります。

もっと勉強したい

 最近は子どもに寂しい思いをさせているので、家族の時間を大切にしたいと思っています。
 いろいろなお問合せをいただく中で、知識や資格の必要性を改めて感じました。将来、子どもが自分の人生を切り拓いていくときに、隣で胸を張っていられるように、様々なことを勉強して自分を高めていきたいです。

 平成22年度新入社員研修会が開催された。冒頭こんな話をした。
 皆さんは縁あって諏訪市の企業に就職した。皆さんの育った処とは全く異なった環境に自ら飛び込んできた。植物に例えて言うならば『挿し木』と同じだ。まだ芽も葉も出てない『棒』の状態だ。皆さんは土壌がどんな状態であろうとも根を張り、水分・養分を自分の力で吸い上げ、葉を付け花を咲かせなければなりません。職場の先輩が適度に水や養分を与えてくれるでしょう。しかし吸収するのは自分の力です。土壌即ち職場の環境・企業風土に順応していかなければ生き残れません。勿論、企業は新しい考えや新風を期待している。しかし、皆さんの存在や価値を認めていただいてからでないと『異端児』扱いされてしまう。先ずは3年頑張れ。〝我慢しろ〟ではない。〝力を付けろ〟と言っているのだ。常に目の前には壁が立ちはだかる。「逃げるな」「負けるな」「挫けるな」。ところで、人間にも「未熟」や「早熟」「完熟」がある。「未熟」者はまだ成長する可能性がある。うーん俺は、もう「不熟」者かな?

以上