2014_5月

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2014_5月(No394)よりP10魅せられてのコーナー。すわ姫会  辰野由美子さん(株式会社 渋の湯)のご紹介です。

諏訪地域全体の活性化に自分の知識や経験を役立てたい

「渋の湯」は大正時代にスタートし、現在4代目、まもなく創業100年を迎えます。息子が4代目社長であり、主人は現在相談役です。

 東京で生まれ育った私は、30余年前、結婚を機に諏訪へやってまいりました。当時は小さい旅館が通りに立ち並び、渋の湯も現在の1/3規模でした。まだ初代も2代目もおり、ほぼ家族経営で、今よりもずっと時間がゆっくり流れていたように思います。諏訪湖の護岸整備も下水整備もまだされておらず、諏訪湖の柳が揺れるのを、旅館の前から見ることができ、温泉の湯けむりが立ち昇っていました。秋は通りに洗った野沢菜が干してあり、とても風情がありました。

 私と主人の結婚式会場は鷺の湯さん、仲人はぬのはんさんでした。白無垢を着たまま、母に連れられ、周辺の旅館を一軒一軒ご挨拶に回ったことを、とても強く覚えています。当時のそういったお付き合いが、今の旅館同士のつながりに生きていると思います。

 私は初代のおばあちゃんに、「旅館業は七変化の役者のようなものだ」と教わりました。今になってようやく、その言葉の意味が分かります。家族で喧嘩をしていても、来客があればぱっと笑顔になる。いい意味で引きずることがない。心がける、というよりは、自然とそれが身につきました。その一瞬一瞬、お客様への対応を大切にしています。何度も訪れてくださるお客様とは個人的にもお友達になり、今とても様々な面で助けられています。

 諏訪は自然と四季が豊かで、空気が澄んでいます。真ん丸な諏訪湖が、特色を持った山々に囲まれています。北海道のお客様でさえ、「山は信州だ」とおっしゃいます。アクセスの良さ・便利さよりも、不便だからこそ残された風景、歩いて回る温泉巡りなど、「不便の中の魅力をいかにして売るか」、が大事だと思います。変えていくものと守っていくものの線引きは難しいですが、それぞれに源泉を持った 上諏訪温泉の特色を生かし、景観の維持など、地域全体で取り組んで行ってほしいと思います。

 

 「空間を売る」というこの商売は難しく、先の見通しは全くつきません。ですが、エネルギーに満ち溢れたこの「すわ姫会」に所属し活動することで、諏訪地域全体の活性化に、少しでも自分の知識と経験がお役に立てたらと思います。

 

※すわ姫会…諏訪地域で観光業に携わっている女性が、総勢21名で活動しています。女性の感性や行動力を生かして、人にやさしい観光地づくりを目指しています。

 
平成26年4月会議所ニュース本紙
→PDF
394_2014_5.pdf

主な内容

P1(表紙撮影場所:鶴峰公園(諏訪フォトライブラリより))

P2_3(おもてなしギフトを全国に届けよう) 

P4_5(臨時議員総会、新入社員研修会、会員観桜会、他)

P6_7(エコアクション21セミナー、議員変更のお知らせ、会費納入のお願い)

P8_9(簿記検定のススメ、快進撃企業に学べ、トレンド通信)

P10_11(魅せられて、行事予定、新会員紹介)

P12(よいてこ参加者募集、講演会のご案内)

以上

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